Reco MEN2021/05/22

『挑戦を楽しむ』
JO1「川尻 蓮」 が考える世界への扉を開く鍵
~後編~

web限定

~前編~

実は、編集部で1年前の大阪で開催されたLOUIS VUITTONのイベントに出席していて、JO1のステージを拝見しました。

わ~そうなんですね!嬉しいです。僕ら、デビュー前のファンミーティング以外でお客様の前でパフォーマンスしたのがあのイベントだけなんです。全てが「初」の連続で、僕もすごく緊張していたのですが、皆さんが盛り上がってくださったので、めちゃくちゃ嬉しかったです!

―緊張感が伝わりましたが、会場は盛り上がって、みんな頑張れ!みたいな雰囲気でしたよね。

(笑)ほんと、盛り上がってくださったので楽しかったです!

―その時のパフォーマンスのイメージと、新たに色々なMVを拝見させて頂いて感じたのが、JO1皆さんのダンスの幅が広がったというか、曲ごとにイメージがガラッと違っていました。
最初に話していた「溜め」の時間に、かなりの練習をされたと思うのですが、ダンスリーダーとしてメンバーを引っ張る上で工夫していることはありますか?

そうですね、みんな一人一人違う人間なので、それぞれの個性に合わせた伝え方を意識していますね。僕はダンスが得意ですけれど、トークが上手な子だったり、歌が上手な子だったり、表情や演技が上手な子だったりと、いろいろな個性のメンバーがいるので、僕もみんなから学んでいます。

―今後、JO1、アーティストとして活動していく中で伝え続けたいことは何ですか?

僕らに憧れて音楽やダンスというものに興味を持った、そう言ってもらえる人になりたいですね。

―夢を抱く方から、夢を与える立場に変わっていきますね。

僕自身、いろいろなアーティストさんを見て、「こうなりたい!」と思った人間の一人なので、今この仕事が出来ているのが、すごく楽しくて幸せだなって思っています。踊って、歌っていることがすごく楽しい、この楽しさを伝え続けたいですし、ファンの皆さんと一緒に感じたいなと思います。


―4月28日に発売された3RDシングル「CHALLENGER」ですが、コンセプトが「未知の新しい世界に踏み出す」、蓮くんの思いが一番込められているとしたらどの曲でしょうか。

やっぱり一番は表題曲の「Born To Be Wild」かなと思います。

―この曲を通して伝えたいメッセージ、一言で表すとしたら?

「挑戦の楽しさ」です。

―挑戦の楽しさ、いい言葉ですね!春にぴったりというか。

リリースのタイミングも4月ということで、新生活が始まる方も多いと思います。最初は緊張したり、大変だったりすることもあると思うんですけど、その「“緊張”を飼いならす」というか。緊張しながらも新しい未知の世界を楽しむ気持ちを持って迎えられるように、僕たちの楽曲で皆さんの背中を後押しできたらいいなと思います。

―他に、個人的に好きな曲はどれですか?そのポイントなども教えてください。

今は3RDシングルの曲ばかり聞いていて、「Get Inside Me」という曲も好きです。曲のイメージがHAPPYな雰囲気で、ライブをした時に最後の場面でみんなで手をつないでラストっぽく歌っているシーンが想像できたんです。みんながハッピーエンドな雰囲気というか。早くライブしたいなって思いました。

―年末のツアーの時、そのシーンが見られるかもしれませんね!(笑)

提案します!この曲がいいですって(笑)


―ここからは、福岡のことやプライベートなことも質問させてください。
19歳まで過ごしていたということですが、福岡を離れて改めて感じる土地や人の魅力はどんなところだと思いますか?

すごい空気がきれいだなって感じるんです。福岡もすごく都会じゃないですか。都会だけど空気がきれい、山も海もあって自然豊かな場所もたくさんあって。なんかすごくいい場所だなって改めて思います。住んでいた頃はそれが当たり前だったので、気付かなかったんですけど、こうやって東京から帰ってきたら、あれ、なんか気持ちいいぞって(笑)。

―福岡から離れた事で改めてその良さを感じたってことですね!その福岡、学生時代を過ごした思い出の場所といえばどこですか?

場所かぁ、警固公園ですかね。今も福岡に住む親友がいるんですけど、その子と将来についてよく語り合っていたんです!

―警固公園!昼も夜も若い方がたくさん集まっていましたよね。ちなみに、どんなことを語り合っていたんですか?

はい、思い出の場所です。その親友がすごく面白い子なんですよ(笑)。今はデザイナーとして頑張っているんですけど、その当時、二人で将来は「やばくなろう!」って話していました。「やばい」って言葉はいろいろな意味で使われるじゃないですか。“すごい”とか、“驚いた”とか。他の言葉では形容し難いほど「この分野にはこいつしかいない!」みたいな「オンリーワン」の意味の「やばい人」になるぞ!って、高校生の時に話していました。

―デザイナーとして、アーティストとしてのオンリーワン、お互いがそんな存在になる、互いに刺激し合ういい関係ですね!

今でもレッスンの時、よく彼の作った服を着て練習するんですけど、やっぱりあの頃を思い出すというか。「頑張って俺はやばくなるんだ!(笑)」って思いながら練習しています。

―よく服をリメイクされるそうですが、好きなデザインにアレンジするのは、その親友の影響もあるんでしょうか。

アレンジするのが好きですね。こういう感じでこんなイメージで服を作ってみたいけどどうしたらいいかな、みたいな相談の連絡をすることもあります。

―お話を伺っていると、蓮くんはあらゆるものへの感性がアーティストですよね!ダンスや音楽だけにとどまらず、自身の感性が豊かで確立された世界観を持っている。それをいろいろなシーンで発揮されていますね。

わ~嬉しいな。(笑)ありがとうございます!


―その親友は、お互いを刺激し合える大切な存在だと思うんですが、活躍するジャンルが全く違うことで受ける刺激というのもありますか?

親友には昨日もラインしました(笑)、そうですね、いろいろと勉強になります。彼がデザインしている動画を見たんですけど、書いてはやり直しての繰り返しで、その様子を見たらなんかいいなって思いました。こだわりを持ち、コツコツと作っていくことの楽しさがあるというか、すごく勉強になりました。

―福岡と言えば、ラーメン!だと思うんですが、好きなラーメンのお店教えてください!

「一蘭」もですけど、大橋の「海豚や」 も好きでしたね。後は、お店の名前忘れたんですけど、「雨の日替え玉無料」のお店があって。それこそ、その親友と自転車でお散歩している途中にお腹減ったねってなって(笑)。小雨も降ってきて、その時ちょうどラーメン屋さんがあったから入ったんですけど、そしたら『雨の日替え玉無料』って書かれていて(笑)。「今雨降ってきたから無料じゃない?」って二人で替え玉しました!めちゃくちゃ美味しかったしお腹いっぱいになって、そんな思い出もあります(笑)

―天神ですか?雨の日無料、気になるキーワードですね(笑)

場所を覚えていないんですよ。自転車で帰り道に見つけたから、場所が定かじゃなくて、それきり行けてないんです。

―では、オフの日の過ごし方で気に入っていることは何でしょうか?

鶏ハムづくりです!

―すごいですね!お料理も自分でされることが多いですか?

はい、多いですね、

―健康面を考えた食生活を意識しているんですね。

生活リズムとかもバラバラなので、食事も気を付けるようにしています。納豆とトマトとブロッコリーと鶏むね肉を意識的に摂るようにしています。ブロッコリーと鶏むね肉の相性は最高です!

―ここで、好きな博多弁を教えてください!

「なんしよ~と」
メンバーも気に入ってくれています(笑)


―蓮くんがイメージする故郷、未来の福岡はどんな街であってほしいと思いますか?

エンターテイメントが一番豊かな街、ですね。

―福岡は韓国も近いし、アジアの玄関口として文化の交流の拠点としては最適だと思いますが、思い入れがある点はありますか?

住んでいた街なのでもちろん思い出の場所ということもあるんですが、一番最初にダンスを始めた時、「ロックダンス」というジャンルをやっていたんです。ロックダンスの生みの親は海外の方なんですけど、そのメンバーの方が福岡に来て、そのお弟子さんたちによって福岡から全国に広まったと言われていて。福岡が発祥の街だと聞いてすごいなと思いました。ダンスだけじゃなくて、いろいろなエンターテインメントが栄えて福岡でどんどん進化して、様々な文化の交流が深まる街になったらいいなと思っています。

―年齢に関係なく、今、新しいことや夢にむかって「チャレンジ」している方へ伝える言葉をお願いします。

ありきたりな言葉になるんですが、「挑戦することに意味がある」というのは、よく言ったものだなと最近すごく感じていて。やはり、経験に勝るものはないと、僕は思っています。実際に僕たちも練習室では気付かなかったことがたくさんあって、ライブをして初めて気付けたこととかあります。でも、失敗なんてするものだと思っているので、失敗覚悟で挑戦する、そして気付くこと。失敗しても得られるものが必ずあるので、何事にもどんどん挑戦していくのがベストかなと僕は思います。

―最後に福岡のファンへのメッセージをいただけますか。

まずはここまで読んでくださってありがとうございます。なかなかファンの皆さんに会えないんですが、皆さんが支えてくださる大きな愛を僕らも感じながら、会える日を待って、一生懸命練習に励んでいます。今の僕たちができることを、どんどんやっていきたいなと思っています。年末には待望のツアーも控えていますし、JO1はいろいろなことへチャレンジし続けます!これからも側で応援してください、よろしくお願いします!

 

 


ダイナミックなダンスをクールに決める姿とは印象が異なり、インタビューの合間に無邪気な笑顔が何度もこぼれた。一つ一つ丁寧に言葉を選びながら答える、会話のふしぶしに感謝が溢れていたのが印象的だった。「思慮深い」彼を表すとしたらこのキーワードが浮かぶ。美しい言葉がさりげなく織り込まれ、インタビューを通して彼の文学的な一面を垣間見た気がした。
オンリーワンになる。福岡の地で芽生えたその思いを世界の舞台で実現するため、彼は自分に課した目標に今でもひたむきに挑戦し続けている。
インタビュー終了後に彼自身が最も思い入れのある曲は何かを聞くと、オーディション中の曲の「YOUNG」だと答えた。「オーディション最後のパフォーマンスがこの曲で、デビューが決まりました。歌詞もその頃の自分にぴったりで。この曲を歌うとあの時の記憶が蘇ってきて、すごく熱い気持ちになります」。
彼は夢を掴んだ日の曲を大切にしていた。自分の原点を思い出させるから、とも話してくれた。
大人になり「夢を持つこと」を無意識のうちに諦めてしまってはいないだろうか。知らない世界を手にしたい、誰もが子どもの頃に持っていた感覚に素直に心を委ねたら、新しい扉はきっと現れる。

「挑戦を楽しむ」 挑戦するからこそ得られる世界、彼の言葉は世代を超えて 「夢へチャレンジする」 全ての人たちを原点に立ち返らせてくれる、そんな「鍵」となるだろう。


 

2021.4.28 ON SALE
JO1 3RD SINGLE 『CHALLENGER』

まだ見たことのない世界に期待を抱いて、一歩を踏みだすJO1。彼らの第二幕のスタートとなるシングル。全6曲のうち、通常版には表題曲であり「ABC-MART NIKE AIR MAX INFINITY 2」のCMソング『Born To Be Wild』 、「キットカット」CMソング『伝えられるなら』、他『君のまま』『Design』の4曲を収録。

JO1 OFFICIAL SITE

 

PROFILE

川尻 蓮
REN KAWASHIRI 

 

1997年3月2日生まれ、福岡県出身。JO1 ダンスリーダー。
2019年、視聴者投票でメンバーを決めるサバイバルオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN」に参加、グローバルボーイズグループJO1のメンバーに選ばれ2020年デビュー。 JO1の圧倒的なパフォーマンスを支えるダンスリーダー。
「2020  MAMA(Mnet ASIAN MUSIC AWARDS)」にて、「Best New Asian Artist」を受賞。 

 

 

撮影 / 佐藤智彦(CRACK KLAXON)

取材・文 / 松岡夕香

 

 

No:194

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